「不変と革新」

JTB

HOME > 「不変と革新」 > JTB

時代に合わせ変革の連続

時代とともに店舗の役割も変化している(JTBトラベルゲート幕張新都心)

創業102年

創業102年を迎えるJTBは「地球を舞台に人々の交流を創造し、平和で心豊かな社会の実現に貢献する」を経営理念に掲げ、ここまで事業を拡大してきた。高橋広行社長はJTBの歩みを「旅行業は交流の創造であり、交流という切り口で社会に貢献をしてきた」と振り返る。
 
JTBの前身は、1912年に外国人誘致を目的に設立された「ジャパン・ツーリスト・ビューロー」。当初は外貨獲得で日本経済を立て直すため、日本に訪れる外国人と日本人の交流の場を作り出していた。戦時中は時局に合わせ、疎開のあっせんなど国策に沿った事業を手がけ、終戦後の45年に日本交通公社と社名を改めて、本格的な旅行業を再開する。

日本が高度経済成長を遂げる中、64年には東海道新幹線が開業し、日本人の海外渡航が自由化されるなど、旅行の大衆化が一気に進む。87年には旧国鉄が民営化。それまで乗車券の代理販売を中心とした旅行代理店だったJTBは、事業構造の変革を余儀なくされ、旅行商品の販売に軸足を移していく。ここから日本人の旅行をあっせんする「発営業」を軸に事業規模を拡大。国内外の観光地を訪れる日本人と現地の人々との交流の創造が、事業の中心となっていく。

新たな経営体制

01年には社名を「ジェイティービー」に変更。06年にはインターネットの普及など、事業環境の変化に対応するため、グループ本社を持ち株会社とし、事業会社を地域別、事業別に分社化し、新たな経営体制を確立した。JTBは一貫して交流の創造を理念に置きながら、「岐路に立つ度、生き残るため形を変えてきた。革新の連続で、100年続いている」(高橋社長)という。
 
JTBは4月に国内旅行の商品事業本部を分社化し、「JTB国内旅行企画」を設立した。国内旅行の企画や販売は、10社の地域会社が各地域から観光客を送り出す事業を中心に展開してきた。しかし近年は、訪日外国人の拡大などから、地域に観光客を呼び込む「着営業」にも力を注ぐ必要性が高まっている。JTB国内旅行企画では、地域の観光資源を掘り起こし、新たなマーケットの需要に対応する。

海外拠点を拡大

こうした事業構造の変換は国内だけでなく、海外事業でも同様だ。JTBは「世界発・世界着」を掲げ、これまでは日本からの観光客を受け入れる役割を果たしていた海外の支店でも「発営業」に力を入れる。海外拠点を拡大するため、13-15年の3年間でM&A(買収・合併)に210億円を投じる計画で、すでにシンガポールやブラジル、スペインなどで旅行関連企業を買収した。
 
高橋社長は今後の方向性を「旅行の形態をとらわれないビジネスにも力を入れる」と話す。訪日外国人拡大が国策となる中、世界中に広がるネットワークを活用し、マーケティングや人材育成などで、地域の施策を支援するのがその一つだ。JTBは次代を見つめ、旅行を軸に新たなヒトやモノの流れを生み出す企業へ、変貌を遂げようとしている。

企業概要

国内旅行、海外旅行の企画や販売など、11の事業領域で172の事業会社が事業を展開する。2014年3月期の業績は、売上高が前期比2・4%増の1兆3052億円。部門別では国内旅行部門が同5・0%増の5744億円、海外旅行部門が同3・7%増の5322億円となっており、シェアは国内が44%、海外が40%とほぼ半々だ。訪日旅行部門のシェアは10%程度で、JTB国内旅行企画を中心に拡大を目指す。グループの社員数は2万6000人、世界35カ国100都市に487の拠点を置く。


ページの上へ