「不変と革新」

東洋製缶グループHD

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容器で人類の幸福に貢献

容器は時代とともにニーズが変わる容器をコアとするソリューションを提供していく
鋼板などの材料から製造機械まで包装容器の総合メーカーである東洋製缶グループホールディングス。事業家で電源開発初代総裁、のちに政界に進出する高碕達之助氏が1917年に東洋製缶を設立した。

「根本方針」

高碕氏は33年に創業の精神を「根本方針」としてまとめ、「我社の目的は人類を幸福ならしむる結果をもたらす所になければならぬ」「事業は営利が目的でなく利益は結果であり目的でない」「自己の受持により各自が奉仕の精神を尽くし此の精神を団体的に発揮することに努め、自己の繁栄をねがうと同様に関係業者の繁栄に努力しなければならぬ」と明文化。冊子を関係者に配布した。
 
東洋製缶グループホールディングスの金子俊治会長は「創業者の先見性や好奇心、チャレンジ精神は我々の源泉。その生きざまが当社の骨格を作っている」と話す。
 
容器はコモディティー(汎用)商品。時代や生活習慣の変化でニーズが変わる。そのため「創業者は固定概念がなかったのでは」と金子会長は考えている。当初から「容器=金属」ではなく、ガラスやプラスチックなど消費者の利便性の観点で容器の近代化を推進した。こうした流れの中で、金子会長が開発を手がけた環境配慮型製缶システム「TULC」もこの一環だ。

垂直統合

高碕氏が手がけた事業戦略の一つが垂直統合だ。鋼板会社をはじめ、キャップや充填用機械を手がける会社を次々と立ち上げた。「一つの事業をするために、支えとなる事業構造を作り上げてきた」(金子会長)。
 
歴史を振り返ると戦前は東洋製缶の母体を垂直軸で整え、戦後は日本の高度経済成長の中で発展を遂げた。ただ今後は少子高齢化が進展し、人口減少の時代に入る。内需縮小という大きな課題が待ちかまえている。
 
「考え方を変える時代が来たのかもしれない。幸い当社グループには多様な答えを出せる会社がある。事業会社の壁を取り払えばいろいろなことができる。また世界は大きく変わり、多様なニーズもある。その中で我々の技術を提供していく」と金子会長は力を込める。グループ連携を加速し既存事業の収益力を強化するとともに、成長性の高い海外事業や新規事業に投資を進める。これは成長の両輪だ。

メビウスマーク

東洋製缶がグループブランドのロゴに使う「メビウスマーク」には容器の生産から充填・包装、流通、消費、回収・再生という包装容器の循環を意味している。包装容器は時代とともに変わっていくが、その循環の中で課題解決につながるソリューションを提供するのがロゴに込められたメッセージでもある。
 
「従来と同じではお客さまの心は動かない。消費を喚起するようなモノづくりを志向していく。単に売上高を伸ばすのではなく、どうしたら自らの企業価値を高められるか。その努力をしていく」と金子会長は語る。たゆまぬ努力は創業者の高碕氏が求める精神でもある。メビウスの輪をより克明にすることが事業発展につながっていく。

企業概要

全体の8割強を占める包装容器をはじめ、鋼板や機能材料、機械設備などを手がける。グループ85社(海外45社)で連結従業員数は1万8000人超。13年度の売上高は7852億円。13年に持ち株会社制に移行し、中長期ビジョン「グローイング2022」を策定。「容器をコアとして周辺分野へ発展したグローバル企業への成長」を目指し、22年度に売上高9500億円、営業利益500億円が目標。アジアや米国、欧州の製造・販売拠点を拡充するなど、海外展開も急速に進める。


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