「不変と革新」

日本生命保険

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保障し続ける使命感

大阪市中央区の日本生命本店

約120年の歴史がある日本生命保険。生保業界は生活への保障から、時代のニーズに合わせた貯蓄性商品などに多様化し、すそ野を広げた。ただ2011年の東日本大震災ではあらためて保障性商品の役割が評価された。世界経済の低迷で、運用事業の先行きが不透明になるといった新たなリスクが顕在化する中、日本生命は原点である保障機能の発揮に力を入れている。

業界首位守る

「真に最大・最優、信頼度抜群の生命保険会社に成る」。筒井義信社長がこう言い切るのは、生保会社が公的保険制度を補完する民間保険会社としての社会的役割だと考えるためだ。日本生命は1889年に創業し、養老保険や終身保険商品などで保障ニーズに応えてきた。戦後の経済成長とともにシェアを拡大し、総資産、保険料等収入で業界首位となって現在に至る。
 
生保業界は厳しい局面も経験した。逆風になったのが、90年代初めのバブル経済の崩壊だ。保険会社、銀行、証券会社とも財務基盤が毀損し、金融機関の破綻が相次いだ。保険販売と並ぶ柱である運用収益が悪化。80年代を中心に多売した高い予定利率の契約が重荷になり"生保危機"を招いた。

厚い財務基盤

日本生命も厳しい環境にさらされたが、盤石な財務基盤を築いて乗り切った。顧客に約束した利回りよりも実際の運用利回りが下回り生じる損失である逆ざやは、今も業界全体の課題。それでも宇野郁夫相談役は「長期保障のために自己資本を厚くして保障を万全にする。どんなことがあっても保障し抜くという使命感」で、資本の厚い財務基盤を構築する守りの経営に徹した。これにより、07年度に逆ざやを解消。相互会社として契約者への配当金で利益還元を続け、保障責任を全うしている。
 
財務基盤強化の重要性は、その後の経済環境の急変であらためて再認識されている。08年秋のリーマン・ショックでは、株価下落、急激な為替変動を招いた。現在は欧州債務危機に端を発した世界経済の低迷が、運用事業に打撃を与えている。それでも日本生命が契約者配当を継続しているのは、保障機能のために築いた厚い自己資本が礎になっている。

新たな一歩

日本生命は今年度から3カ年中期経営計画「みらい創造プロジェクト」を掲げ、新たな一歩を踏み出した。例えば必要な保障商品ごとに契約できるように見直した。社会構造に合わせて細分化している保障ニーズに応えるためだ。

一方、世界の景気低迷は長期化の様相を呈しており、運用収益の確保は厳しい環境が続く。生保本来の役割を果たし、契約者への信頼に応えるため、財務基盤の強化に終わりはない。


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